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2021年08月24日

嘘つきは戦争の始まり

嘘つきは戦争の始まり

 今から30年前の話。日本が 90 億ドルをアメリカとその同盟軍に拠出するべきか否かの議論が始まった時、「イラクがペルシャ湾へ原油放出をした」として「油まみれ水鳥」の映像と写真が流された。こんなひどいことをしているイラクを攻撃するのは当然である。しかし、水鳥を襲った原油は、クウェート沖ではなくメキシコ湾でのタンカー座礁事故のものを流用したということが後に明らかになる。

嘘つきは戦争の始まり

 この1年前。ある1人の少女の証言が、TVで放映された。 「クウェートに侵入したイラク兵達が、保育器に入った未熟児を投げ出して殺すのをこの目で見ました。たくさんの赤ん坊たちがそんな目にあったのです」と、身を震わせながら、涙ながらに訴えた。その放送の後、アメリカ議会は湾岸戦争開始を採択した。
 後に、その少女がクワェート駐在のアメリカ大使の娘であり、しかも、某広告代理店がその少女を起用し、嘘の証言をさせたことがわかる。「ナイラ証言」というメディア・リテラシーの教科書的な教材だ。

嘘つきは戦争の始まり

 「女性や子どもの証言」「現地で現場を見た被害者は嘘をつかない」との根強い思い込みが、プロパガンダに利用されてしまう。疑問を持つことに疑問を持ってはいけない。おっさんたちが力づくで真実を捻じ曲げる方が、むしろわかりやすいのかもしれない。



Posted by biwap at 11:28