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2014年03月12日

偲ばれる栄華

道草百人一首・その17
「ももしきや 古き軒端の しのぶにも なほ余りある 昔なりけり」(順徳院)【100番】
偲ばれる栄華

 百人一首のちょうど100番目の歌。宮中の荒れ果てた軒の端から、忍ぶ草(シキシノブ)が顔を出す。偲(シノ)んでも偲(シノ)び尽くせない「古きよき時代」。貴族の時代は終わり、皇室の権威も衰退。順徳は、父の後鳥羽院と共に鎌倉幕府打倒の「承久の乱」を起こすが、敗れ、佐渡へ流される。21年間島に住み、46歳で死去。佐渡は、古くからの流刑地。都から多くの政治犯が流されたこともあって、「雅(ミヤビ)」な文化がはぐくまれた。藤原定家は、どのような思いを託し、この歌を最後に持ってきたのか。



Posted by biwap at 06:37 │道草百人一首