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2014年02月26日

「藤原」の眼差し

道草百人一首・その15 
「春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山」(持統天皇)【2番】
「藤原」の眼差し

 香具山は、大和三山の一つで天皇家が最も神聖視した山。そこに、白い洗濯物が干してあるとは?「羽衣伝説」であるという説もある。
 持統は、天智の娘、天武の妻。百人一首は、天智・持統から始まっている。なぜ、天武・持統ではなく、天智・持統なのか?
 百人一首の撰者「藤原」定家の眼差しがある。天智天皇の忠臣藤原鎌足は、天武天皇時代姿を消す。天武死後、息子藤原不比等が頭角を現す。持統天皇による抜擢。古代天皇制を確立したとされる天武・持統朝。内実は、藤原氏勃興の瞬間である。定家からすると500年前の伝説上の先祖たちだ。



Posted by biwap at 06:39 │道草百人一首