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2015年04月02日

行く春を近江の人と

行く春を近江の人と

 「近江」というやさしい言葉の響きが心を包んでくれる。人が行き交い、人が渡り来る「まほろばの地」。「近江」の語源は、琵琶湖。古くは、「淡海(アフミ)」と書かれていた。古代国家の形成過程で、「遠淡海(トハツアハウミ)=遠江国」と区別され「近淡海(チカツアワウミ)」と記される。それが縮まり「近江」。「行く春を共に惜しむには」と聞かれた芭蕉の句「行く春を近江の人と惜しみけり」。やはり近江の人でなければ落ち着かない。湖がそこにあるだけで、不思議な安らぎがある。自然と溶け合い、人を受け入れるやさしさ。およそ国家が強要する愛国心とは対極のものだ。だから近江が好き。
「近江というこのあわあわとした国名を口ずさむだけでもう私には詩がはじまっているほどこの国が好きである」(司馬遼太郎「街道をゆく」)
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