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2014年03月16日

「JAPANESE ONLY」の重い意味

「JAPANESE ONLY」の重い意味
3月8日、Jリーグの試合が行われた埼玉スタジアムに「JAPANESE ONLY」の横断幕が掲げられた。Jリーグは横断幕の内容は差別的だと判断し、23日埼玉スタジアムの試合を「無観客試合」とする制裁処分を出した。「番組放送中に不適切な発言がありました」と言いながら、何が不適切なのか一切言わないのと同じで、厳しい処分や反省の言葉のわりには、何が問題なのかを明確にしていない。この問題は意外と根が深いように思う。「差別する意図はなかったのだが」という言葉でわかるように、社会の中にある排外主義がそのまま現れたことの自覚がない。スポーツの興奮と熱狂は、ともすればナショナリズムを煽ってしまう。まるでメダル獲得「戦争」のようなオリンピック報道。選手は、日の丸を背負った戦士。でも、オリンピック精神は、それとは逆のものだ。お互いに相手を尊敬し、信頼し、厳格なルールの下に力を競い合う。だからこそ嘘のないスポーツは、人を感動させるのだと思う。マイノリティーの存在や人権に鈍感になったしまった社会。「差別はいけない」と声高に叫ぶ前に、何が差別で、何が問題なのかをしっかりと見抜かなければならない。心に刃を突き刺される人たちの存在に、果たして想像力が働くだろうか?
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