2016年11月16日
ガラスの天井を打ち破る日

逆境の中で、人は試される。逆境の中で、人の真価は現れる。
ヒラリー・クリントンの敗北演説。アメリカという国の体質は、どうしても馴染めない。確かに、ウォール街経済エリートを代表する政治家でもある。しかし、この演説にこの国の「知性」と「良心」を見た。いかなる国であれ、民族であれ、社会集団であれ、そこに生きる「良心」の存在を見失ってはいけない。以下、抜粋引用。
<わたしたちが奉じる立憲民主主義は、わたしたちに四年おきの選挙ごとではなく、常に政治へ参加することを定めています。そしてだからこそ、わたしたちが尊重する主張や価値観を推し進めるべく、なすべきことを続けていきましょう。一部の最富裕層のためだけでない、あらゆる人々のための経済活動を。わたしたちの国、わたしたちの星を守り維持し続けることを。そして夢を叶えようと努力し続ける人のために障壁を打ち破ることを、続けてゆくのです。
わたしたちは1年半の時を費やして、この国のあらゆる場所から、ひとつの主張とともに数百万の人々を集めてきました。それは、「アメリカン・ドリーム」とはすべての人(あらゆる人種、あらゆる宗教、男、女、移民、LGBT、障害者)に恩寵をもたらすことができる、という信念なのだと。だからこそ、わたしたちアメリカ市民は、わたしたちが目指す「公平なるアメリカ」を、よりよく、より力強く、推し進めていく責任があるのです。そしてわたしは皆さんがその責任を全うし続けることを信じているし、そうした皆さんと共にここに立っていることを誇りに思います。
そして特にすべての若者たちに、ぜひ伝えたいことがあります。わたしは生涯にわたり、自らが信じるもののために戦ってきました。時に成功を収め、時に挫折を味わい、手酷い痛手に打ちのめされたこともあります。多くの皆さんが、この先ご自身の人生キャリアを積んでいくでしょうし、その先には成功も、また挫折もあるでしょう。
今回の敗戦は大きな痛手です。けれどどうか、どうか「正しさのために戦うのは、価値があるんだ」ということを、信じ続けてください。そう、それは常に価値があることなのです。そして今も、この先もずっと、わたしたちはあなたがたが人生を通じて戦い続けることを望みます。
すべての女性、とりわけ今回の選挙キャンペーンとわたしに信頼を置いてくださった若い女性の方々へ、ぜひ知っておいていただきたいのは、皆さんの声を代弁できたことは、これ以上ないほどのわたしの誇りです。
わたしたちは、いまだあの最も高い「ガラスの天井」を打ち破るに至っていません。それは認めざるを得ない。しかしいつの日か、誰かがきっと、叶うならばわたしたちが考えるよりも早く、成し遂げてくれるでしょう。
それからこれはすべての少女たちへ。ぜひ聞いてください。あなたたちには価値があり、力強いことを決して疑わないでください。あなたたちはこの世界のどんなチャンスにも、どんな機会にも、挑むことができるのですから。
皆さんご承知のとおり、わたしたちが手を取り合い共に歩めば、より強くなれると信じています。そしてそのために戦ったことを決して後悔しないでください。
友よ、どうかお互いを信頼しあってください。どうか飽くことなく、どうか失意に沈むことなく。いずれ来たる新たな時のために。そしていずれ来たるなすべき仕事のために。>
Posted by biwap at 06:24
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