2015年12月24日
Beatlesが殺したBossaNova

Bossa Nova。ポルトガル語で「新しい感覚」。1950年代中期、リオデジャネイロに在住していた若手ミュージシャンたちによって創始された。1959年、ブラジル・フランス合作映画「黒いオルフェ」でボサノバが使われ、世界中にその存在を知らしめた。1962年、カーネギー・ホールでボサノバコンサート。ジョアン・ジルベルト、カルロス・リラ、セルジオ・メンデス等が出演。
1963年、ジョアン・ジルベルトがアメリカのジャズ・サックス奏者スタン・ゲッツと共演したアルバムを発表。この中の「イパネマの娘」は、爆発的なヒットを記録。ジャズ・ミュージシャンたちも、ボサノバ゙に傾倒していく。
1964年、ブラジルで軍事クーデターが勃発。多くのミュージシャンが国外へ。この年、ビートルズがアメリカへ上陸。ビートルズ旋風はボサノバを駆逐した。「ビートルズがボサノバを殺した」。もしビートルズが出てこなかったら、ボサノバはポピュラー音楽の中心になっていたと言われる。その後、衰退。
ボサノバの本国ブラジル。意外なことに、ボサノバは大衆的な音楽ではない。教養の高い中流階層のものというイメージ。若い世代はロックやポップスを好む。日本では今もボサノバ・ファンが多い。カフェでコーヒーを飲みながら読書。そんな人たちの、ちょっと「おしゃれな音楽」は、やっぱりBossa Nova。
https://youtu.be/D6nSPW3kLjM
Posted by biwap at 06:25
│芸術と人間