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2017年08月15日

私もそうかもしれない

私もそうかもしれない

 東欧地域・数百万人のユダヤ人を絶滅収容所に送った責任者アドルフ・アイヒマン。ドイツ敗戦後、南米アルゼンチンに逃亡。リカルド・クレメントの偽名を名乗り、自動車工場主任としてひっそり暮らしていた。彼を追跡するイスラエル諜報機関は、クレメントが大物戦犯アイヒマンであると判断した。直接の契機は、クレメントが花屋で妻に贈る花束を購入したこと。その日付はアイヒマン夫婦の結婚記念日と一致。イスラエルにおけるアイヒマン裁判。この過程で描き出されたアイヒマンの人間像は、職務に励む平凡で小心な公務員の姿に過ぎなかった。巨大なメカニズムの中、当たり前の人間が当たり前の心を失っていく。