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2014年11月08日

ひこにゃんと赤鬼

ひこにゃんと赤鬼

 彦根といえば、“ひこにゃん”。2007年の彦根城築城400年祭のイメージキャラクターとして登場し、「ゆるキャラ」ブームの火付け役となった。彦根藩2代目藩主・井伊直孝が、にわか雨にあって大木の下で雨宿りをしていた。すると、向こうで手招きをする白猫。不思議に思い近寄った。なんとその直後、その大木に雷が落ちたのである。白猫のおかげで難を逃れたという伝説がルーツ。ところで、ひこにゃんの兜は「井伊の赤備え」である。赤は高級品である辰砂で作られ、戦場でも特に目立った。そのため、武勇の誉れの象徴とされ、甲斐武田軍団がその代名詞とされた。武田氏滅亡後、甲斐は徳川家康によって平定される。その時に武田遺臣を配属されたのが徳川四天王の一人・井伊直政。武田の赤備えは、井伊に受け継がれ、井伊家の軍装は足軽まで赤備えとした。赤備えの井伊軍の奮戦は、「井伊の赤鬼」と呼ばれ恐れられたのである。そして、幕末。「安政の大獄」という歴史的大弾圧で「赤鬼」と怖れられた人物がいる。井伊直弼。自らの命をかけ、日本を開国に導いた立役者なのか、血の粛清を断行した強権的独裁者なのか? 穏やかな秋の日差しの中、久しぶりに彦根を訪ねてみた。「近江史を歩く・43」は、「花の生涯・井伊直弼」。

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