日吉大社の謎

biwap

2017年02月19日 00:00

<牛頭天王と蘇民将来・その11>



 日吉大社には東西両本宮がある。東本宮の祭神大山咋神(オオヤマクイノカミ)。日枝山頂から移し祀られた地主神。西本宮の祭神大己貴神(オオナムチノカミ)。天智天皇の時、大和の三輪山から勧請された。しかし「山王宮曼荼羅」を見ると、その中心は東本宮でも西本宮でもなく真ん中に描かれた八王子山(牛尾山)であり、その高い峰に位置する牛尾宮と三宮であることがわかる。
 日吉山王祭は、牛尾宮と三宮の二社からまず神輿が出ることから始められる。西本宮、東本宮と廻っていく過程で、牛尾宮と三宮の夫婦神は和合する。里に降りた神輿は、唐崎神社から神船に乗せ湖上を渡御する。田中恒世が来神に船上で粟を献上し、もてなし導いた行路の逆コースを辿っているのだ。
 そこには、決して表には出ないもう一つの神話が伏流している。牛尾宮=牛頭天王、三宮=牛頭の妻・婆梨采女、八王子=牛頭の8人の子ども、田中恒世=牛頭に粟を献上した蘇民将来。
 とりあえず仮説を立ててみないと先には進めない。そんな訳で、とりあえず日吉大社を訪ねてみた。一生とりあえずの繰り返しかもしれない。でも、それでよい。とりあえず、ワクワクしてみることだ。
 「近江史を歩く・58」は、「廃仏毀釈と日吉大社」

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