プサン「物語の道」

biwap

2019年04月18日 15:51



 離陸後わずか1時間で到着。リムジンバスを降りると、そこは釜山チャガルチ市場。


 街を歩くと屋台が立ち並ぶ。BIFF広場のシアッホットク(シナモンはちみつ入りパン)。行列ができていた。


 今回はバスに挑戦。以前は料金が聞き取れず小銭がなかったりと、散々苦労したのだが、今は乗車時に交通カードをピッとやるだけ。地下鉄と違い、人や街並みを見れるので楽しさ倍増。


 バスで1時間20分。カニ通りで有名なキジャンシジャン(機張市場)へ。都会から離れて、やっと見知らぬ土地へ来た気分。


 カニではなく、お目当てはウニ丼。キジャンからタクシーではるばる来たのだが、ウニは苦くてちょっと残念。


 せっかく来たので、日光(イルグァン)海岸を散策。


 小さな海岸なのに、お洒落なカフェが立ち並んでいる。経営は大丈夫なのかと余計な心配をする。これに限らず、韓国は零細個人商店が不思議なくらい成り立っている。


 夕食のケジャン(ワタリガニ)が、見事に挽回してくれた。絶品。


 ケジャンて注文したら、目一杯付け合わせがついてくる。これぞ韓国食堂の醍醐味。


 朝の散歩。プサン駅西側の「イバグキル」という名のついた散策コースを歩いた。


 「イバグ」とは、釜山の方言で「話」、キルは「通り」という意味。徐々に失われつつある昔の姿を語り継ぐために保存されている場所。約50年前の釜山の姿が垣間見れる。


 「イバグキル」は道のあちこちに物語が隠れている。朝鮮戦争の際、北朝鮮から逃げてきた避難民が住居を求めて集落を作り、家屋を建てたと言われている。


 2011年、都市再生プロジェクトの1つとして「イバグキル(物語の道)」が誕生した。歴史・文化・景観などの地域資源を活用した新しい観光名所の一つである。


 奥へ進むと、路地内に「168階段」が現れる。傾斜のきつい高台や階段の多い坂の上などにある地域をタルトンネ(月の街)とも言う。生活環境が厳しいため、低所得者層が多く居住していた。


 一瞬ためらうような急な階段。2016年、その横に無料モノレールが設置された。


 これがモノレールの駅。町の人たちの公共交通。


 乗り場に行ってみると観光客がいっぱい。8人しか乗れない。待っているより歩いた方が早そうだ。


 という訳で、モノレールの横をひたすら登り続けた。


 登りきると、釜山港が目に飛び込んで来る絶景が待っている!


 「イバグキル」は、歴史や人々の生活を肌で感じられる散歩道。美しい自然や名所旧跡もいいのだが、旅の楽しさはやはりそこに住む人々の「生活の匂い」なのかもしれない。そこには、いくつもの「イバグ(物語)」がキラキラと光を放っていた。


 帰国前のご馳走は「ヘムルタン(海鮮鍋)」。新鮮な魚介類が、もうそれだけで立派な味覚を創造している。


 締めのラーメンをいただき、「元気」をいっぱい充電。いざ帰国。「バカバカしさの真っ只中で犬死に」しないよう、明日からも明るく頑張ろう!


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