夏はやっぱり信州

biwap

2016年08月11日 06:17


 10時出発の「天竜舟下り」に乗船するため、草津を6時前に出る。車は飯田ICに向かい順調に走っていた。途中で「通行止め」の表示。飯田ICの手前で重大事故が発生したらしい。とにかく、近くまで行ってみよう。恵那峡SAで休憩。通行止めはもうすぐ解除とのこと。


 無事、弁天港から乗船。時又港まで6キロをおよそ35分かけて下る。天竜川は、諏訪湖を水源とし、長野県から愛知県、静岡県を経て太平洋へ注ぐ。この旅は、奇しくもその天竜川をさかのぼり、諏訪湖を目指すことになる。


 舟は県立公園鵞流峡の渓谷をあざやかな艪さばきで進んでいく。瀬を下るごとに水しぶきと歓声があがる。カンカン照りの陽射しの中、それでものどかな舟旅だった。


 天竜下りの後は、北上。「くだものの里」松川へ。天竜川の河岸段丘という地形を生かし、多彩な果物の一大産地となっている。


 この時期の旬は「桃」。桃狩りに挑戦。いくら食べ放題の「おいしい桃」でも限界がある。結局は、旅の疲れを木陰のお昼寝で癒すことになる。しかし、「貪欲な旅」は続く。この後、テニス、温泉、星空観察。


 次の日は、諏訪湖へ。車に積んで来た自転車で、諏訪湖一周サイクリング。一周16km。1時間ちょっとで回れる距離だが、道草を食べながらゆっくりと走行。ガラスの里、原田泰治美術館、そして名物「ウナギ」。これは絶品だった。


 諏訪湖を一周し終わったところで、諏訪大社へ。地図で「諏訪大社」を探していて気がついた。諏訪大社は、諏訪湖を挟んで二社四宮が展開する極めて特異な神社なのだ。今回訪れたのは、下社秋宮。社殿はなく、御神木を拝すという古代のスタイルが残っている。


 祭神はタケミナカタ。出雲の国譲りに反対したタケミナカタは、アマテラス陣営に敗れ諏訪まで逃げてくる。この地で国を築き「諏訪大明神」とも呼ばれる。諏訪大社は、国内にある最も古い神社の一つ。全国に約25,000社ある諏訪神社の総本社でもある。全国に広がる「諏訪信仰」ネットワーク。神々の世界も一筋縄ではいかぬようだ。


 旅の締めくくりは、やはり温泉。上諏訪温泉「片倉館」。1928年に竣工された洋風建築の建物。片倉財閥二代目・片倉兼太郎が欧米視察旅行を行った際、文化福祉施設の充実に感銘を受ける。帰国後、一般市民も利用できる温泉施設を建設したもの。「千人風呂」と呼ばれる大浴場。浴槽底には玉砂利が敷かれ、程よい刺激が足の裏に伝わる。内装も凝っていて、入浴しながら建物の彫刻やステンドグラスが楽しめる。レトロでゆったり感満載。さあ、汗を流したら、一路「近江」へ。


関連記事