相手は小町?

biwap

2013年12月27日 06:21

道草百人一首・その5
「天つ風 雲のかよひ路 ふきとぢよ 乙女のすがた しばしとどめむ」(僧正遍昭)【12番】

 百人一首の中でもとりわけ人気の高い歌。でも、「お坊さん」とこの歌は何かピッタリとこないのであるが・・・。
 僧正遍昭。出家前の名は、良岑宗貞(ヨシミネノムネサダ)。宮廷で行われた「五節の舞」。少女たちの舞う姿があまりに美しかったので、歌った良岑宗貞の歌である。彼は、深草少将とも呼ばれていた。小野小町との恋愛は有名で、「深草少将百日通い」の伝説を残している。
 空の彼方に消え去る天女との別れ。もしかすると、天女は小野小町なのか?
 遍昭は、京都山科に元慶寺を創建し、花山僧正とも呼ばれた。近くには、宮内庁管轄の「桓武天皇皇孫遍昭僧正」の墓がある。


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