2015年02月08日
まだ見ぬ恋人
道草百人一首・その43
「みかの原 わきて流るる 泉川 いつ見きとてか 恋しかるらむ」(中納言兼輔)【27番】

みかの原から湧いて流れるという泉川(イヅミガワ)。その川の名のようにいつあなたを見たというわけではないのに、どうしてこんなにも恋しいのでしょうか。
みかの原(瓶原)は山城国南部、聖武天皇が恭仁京(クニキョウ)という都を置いたところ。泉川は木津川のこと。「いづみ」と「いつ見き」が重なり合う。いつ逢ったというのでしょうか。まだ逢ってもいない女性に想像を膨らませ恋心をつのらせる。オペラ「魔笛」の中で王子タミーノが娘の絵姿を見て一目惚れ。「なんと美しい絵姿」のアリアを独唱する場面がある。新古今和歌集にあるこの歌は「詠み人知らず」。兼輔の作ではないと言われている。藤原兼輔 (フジワラノカネスケ)。紫式部の曾祖父。屋敷が賀茂川堤にあり「堤中納言」と呼ばれていた。「虫愛づる姫君」などで有名な「堤中納言物語」と実在の堤中納言=藤原兼輔との関連は不明。紀貫之らとも親しかったようだ。
「みかの原 わきて流るる 泉川 いつ見きとてか 恋しかるらむ」(中納言兼輔)【27番】

みかの原から湧いて流れるという泉川(イヅミガワ)。その川の名のようにいつあなたを見たというわけではないのに、どうしてこんなにも恋しいのでしょうか。
みかの原(瓶原)は山城国南部、聖武天皇が恭仁京(クニキョウ)という都を置いたところ。泉川は木津川のこと。「いづみ」と「いつ見き」が重なり合う。いつ逢ったというのでしょうか。まだ逢ってもいない女性に想像を膨らませ恋心をつのらせる。オペラ「魔笛」の中で王子タミーノが娘の絵姿を見て一目惚れ。「なんと美しい絵姿」のアリアを独唱する場面がある。新古今和歌集にあるこの歌は「詠み人知らず」。兼輔の作ではないと言われている。藤原兼輔 (フジワラノカネスケ)。紫式部の曾祖父。屋敷が賀茂川堤にあり「堤中納言」と呼ばれていた。「虫愛づる姫君」などで有名な「堤中納言物語」と実在の堤中納言=藤原兼輔との関連は不明。紀貫之らとも親しかったようだ。
Posted by biwap at 07:25
│道草百人一首