2014年12月10日
許されぬ恋ならば
道草百人一首・その37
「わびぬれば 今はた同じ 難波なる みをつくしても 逢はむとぞ思ふ」(元良親王)【20番】

元良(モトヨシ)親王は、暴君と噂された陽成天皇の第一皇子。陽成は、関白藤原基経によって退位させられる。
http://biwap.shiga-saku.net/e1003986.html
元良は、風流と色好みの世界へ隠遁する他なかった。そんな彼が落ちた恋。宇多天皇の愛妃、京極御息所(藤原褒子ホウシ)。
近江国の志賀寺にあらゆる欲望を捨て、悟りの境地を得た老僧がいた。ある日その上人が、琵琶湖に波うつ湖面を眺めていると、その湖岸に京極御息所が立ち寄った。不覚にも彼女と目が合ってしまった上人。胸は高鳴り、魂は浮かれてしまった。という位の美女。
元良と京極御息所は不倫の恋に落ち、宇多の目を避けて逢瀬を重ねるが、ついに露見し元良は謹慎処分。百人一首のこの歌は、その熱烈なラブレターである。
「これほど恋に悩み苦しんでいるので、ことが露呈してしまった今となっては、もうどうなっても同じ事です。それならば難波の海に差してある澪漂(ミオツクシ)ではないが、この身を滅ぼしてもあなたに逢いにいきたい」。
澪漂(ミオツクシ)は、「身を尽くす」の掛詞。海に建てられた船用の標識で、大阪市の市章。難波といえば大阪。元良親王の歌碑は名神高速道路吹田サービスエリアの中にある。サービスエリアのオープン記念に揮毫されたものらしい。
「わびぬれば 今はた同じ 難波なる みをつくしても 逢はむとぞ思ふ」(元良親王)【20番】

元良(モトヨシ)親王は、暴君と噂された陽成天皇の第一皇子。陽成は、関白藤原基経によって退位させられる。
http://biwap.shiga-saku.net/e1003986.html
元良は、風流と色好みの世界へ隠遁する他なかった。そんな彼が落ちた恋。宇多天皇の愛妃、京極御息所(藤原褒子ホウシ)。
近江国の志賀寺にあらゆる欲望を捨て、悟りの境地を得た老僧がいた。ある日その上人が、琵琶湖に波うつ湖面を眺めていると、その湖岸に京極御息所が立ち寄った。不覚にも彼女と目が合ってしまった上人。胸は高鳴り、魂は浮かれてしまった。という位の美女。
元良と京極御息所は不倫の恋に落ち、宇多の目を避けて逢瀬を重ねるが、ついに露見し元良は謹慎処分。百人一首のこの歌は、その熱烈なラブレターである。
「これほど恋に悩み苦しんでいるので、ことが露呈してしまった今となっては、もうどうなっても同じ事です。それならば難波の海に差してある澪漂(ミオツクシ)ではないが、この身を滅ぼしてもあなたに逢いにいきたい」。
澪漂(ミオツクシ)は、「身を尽くす」の掛詞。海に建てられた船用の標識で、大阪市の市章。難波といえば大阪。元良親王の歌碑は名神高速道路吹田サービスエリアの中にある。サービスエリアのオープン記念に揮毫されたものらしい。
Posted by biwap at 06:21
│道草百人一首