2015年12月26日
053嘆きつつ
道草百人一首・その66 菊一輪の怖さ
「歎きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る」(右大将道綱母)【53番】

右大将道綱母。どうも抵抗のある呼称だが、本朝三美人に選ばれるほどの美貌の持ち主。藤原兼家の第2夫人となり藤原道綱を産む。道綱の異母兄弟が、かの栄華を極めた藤原道長。新婚の頃のラブラブ関係も長くは続かず、夫・兼家の女性遍歴に幸せな時間は短かったようだ。積もり積もった恨み節が「蜻蛉(カゲロウ)日記」。
「蜻蛉日記」によると、息子の道綱が産まれたばかりなのに、兼家はもう町の小路の愛人のもとへ通いはじめていた。プライドを傷つけられ、怒り心頭。訪ねてきた兼家に、盛りを過ぎた菊一輪と共につきつけたのがこの歌。
「あなたが来ないので、嘆きながら一人で寝る夜。明けて朝になるまでの時間がどんなに長いものなのか、あなたにはおわかりにならないでしょう」
「歎きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る」(右大将道綱母)【53番】

右大将道綱母。どうも抵抗のある呼称だが、本朝三美人に選ばれるほどの美貌の持ち主。藤原兼家の第2夫人となり藤原道綱を産む。道綱の異母兄弟が、かの栄華を極めた藤原道長。新婚の頃のラブラブ関係も長くは続かず、夫・兼家の女性遍歴に幸せな時間は短かったようだ。積もり積もった恨み節が「蜻蛉(カゲロウ)日記」。
「蜻蛉日記」によると、息子の道綱が産まれたばかりなのに、兼家はもう町の小路の愛人のもとへ通いはじめていた。プライドを傷つけられ、怒り心頭。訪ねてきた兼家に、盛りを過ぎた菊一輪と共につきつけたのがこの歌。
「あなたが来ないので、嘆きながら一人で寝る夜。明けて朝になるまでの時間がどんなに長いものなのか、あなたにはおわかりにならないでしょう」
Posted by biwap at 06:35
│道草百人一首